╋KEY WORD 解説╋

病気を予防するには、日頃から病気にならないよう心がけることが一番じゃ。
 予防法をいくつか挙げてみたので、ぜひ参考にしてみましょう。

1)様々な段階の予防(予防水準)

■1次予防
 病気を予防するときにすぐに思い浮かぶのは、病気にならないことです。病気の発症を抑えれば発症率が低下します。発症率が低下する事を目指した予防を1次予防と言います。天然痘はもはや地球上に存在しなくなりました。小児麻痺(ポリオ)も多くの地域で消えつつあります。このように伝染病では、ワクチンを使ってその感染経路を絶てば病気を著しく減少させることができます。
 脳卒中やがんなどの生活習慣病でも、その病気を起こしやすくする危険因子(飲酒、喫煙、食事内容、肥満、運動不足など)を改善することで、発症を少なくできます。


■2次予防
 検診も病気の予防に使われます。がんの検診はがんの早期発見早期治療によってがんによる死亡を防ぐことができます。この場合はがんになる事を防ぐわけではありませんから発症率は不変ですが、早く治療して早く治すので、がんであり続ける人の数(有病数)は減少します。このような予防を2次予防と言います。すべての検診は、ある病気を早く見つけて早く治療する事を目的としているので2次予防に属します。
■3次予防
 病気になった後で、その病気による被害を最小限にしようとする予防の考え方があります。脳卒中になったあと、再発の予防や機能訓練を行い機能の低下を防ぎ、職場や家庭に戻る手助けをします。病気が原因となった障害が社会復帰のときに不利にならないようにバリアフリーなど社会環境を整備することも大切になります。
このように大きな病気の後に予測される様々なの障害や病気を予防することを3次予防と呼びます。


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