4.喫煙

 健康の側面からみると、喫煙で得られる利益は全くなく、害は最大です。
 発ガンの原因となる最大の危険因子、心筋梗塞発症の主たる危険因子、脳卒中発症とりわけ、くも膜下出血の強力な危険因子として知られています。
 また最近では、タバコの煙が周囲の人に不快感をおよぼすばかりでなく健康被害も与えているなどとして、野放図な喫煙は社会問題となっています。

 人間関係の摩擦を避けるために喫煙場所を制限する分煙化が一般的になりつつあり、自治体の中には、歩行中の喫煙も禁止する動きが出てきています。

 基本的に不特定多数の人が利用する空間ではタバコを吸わないことが喫煙者に求められています。この様な環境を作ることは、喫煙者にとっては喫煙する機会の減少、非喫煙者にとってはより安全な環境を得ることになります。

 疾病の予防の中には、この様な危険因子の存在する環境を変化させることで、安全を推進する方法を一次予防といいます。タバコに対する規制は酒とともに一次予防が最も効果的な予防手段であると思われます。その中には子供のころから危険因子に対する正しい知識の普及など、地域や職域の全ての人に対する健康教育が核になります。

 最近できた健康増進法の第25条 受動喫煙の防止の部分には
「学校、体育館、病院、劇場、観覧場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理するものは、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない」
と明記されました。

 このことは受動喫煙の害が一般的に認められ、今まで比較的自由であった飲食店でさえ、完全な分煙に努めなければならない時代になってきました。

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