3.気づきにくい脳卒中の症状と発症パターン

 脳卒中の症状は突然発症すると言っても、数分以内で症状が完成してしまう場合や数時間、数日にかけて少しずつ、あるいは段階的に変化する場合など、様々です。また、症状がわずかの時間で回復してしまう一過性脳虚血発作や数日で回復する症状の軽い脳卒中もあり、ほったらかしになることもあります。あまり馴染みの無い失語、失行、失認、半盲、複視、失調などの症状は、なんとなくおかしいと感じても脳卒中と思わず、本人や周辺の人も運動まひと比べて変化に気づかずに受診が遅れることもまれではありません。

 脳卒中を少しでも疑ったら、直ちに検査を受けるようにすることが最も大切なことです。以下の症状は、脳卒中を起こした時でも見逃しやすい代表的な症状です。急に(何日ころと日がわかるものを含む)この様な症状が起きた時には、迷わずに一刻も早く医療機関を受診してください。

1)なんとなく反応が鈍い意識障害の可能性があります
2)箸や茶碗をうまく使えない、落とす、タオルをちゃんと絞れない、スリッパが脱げる、まっすぐ歩けない軽い運動まひの可能性があります
3)触った感じが右半身と左半身で異なる、びりびりするなど異常な感じが起きる、風呂に入った時などに左右で熱さに違いがある感覚障害の可能性があります
4)話そうとしても言葉が思い浮かばない、何を話しているのかわからない、全く話さなくなった失語症の可能性があります
5)視野の半分にしか注意が向かない、うまく服を着ることができない、計算ができなくなる、時計が読めなくなる、字が書けない、読めない失行、失認など脳の高次機能障害の可能性があります
6)物が部分的に見えにくい半盲の可能性があります
7)突然の頭痛と吐き気、嘔吐モくも膜下出血の可能性があります

脳卒中?・・・と疑う前に


知れば防げる脳卒中

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